すぎはら眼科内科

Placentaプラセンタ療法について

プラセンタ療法とは?

プラセンタとは「胎盤」という意味です。胎盤は、妊娠期に形成される臓器で、妊娠中に母体から赤ちゃんに栄養素を届けたり、赤ちゃんの老廃物を母体に戻したりするものです。お腹の中の赤ちゃんの生命を守る大切な役割を果たしています。受精卵はわずか10か月の間に重さ3kgもある赤ちゃんへと成長しますが、この驚異的な生命を育むのが胎盤の役割なのです。

胎盤には10数種類のアミノ酸や多種のビタミン、ミネラル、酵素をはじめ、栄養成分や成長因子が豊富に含まれています。胎盤から抽出されたエキスの有効成分を、注射や内服などをすることで治療に用いることを「プラセンタ療法」といいます。

プラセンタ療法のイメージ

プラセンタ療法の歴史

胎盤の薬効は世界中で古くから注目されており、中国では古くから滋養強壮薬、若返りの薬として珍重され、楊貴妃が好んで服用したといわれる漢方薬「紫河車(しかしゃ)」に配合されていました。日本では江戸時代の加賀藩の三大秘薬の一つである“混元丹(こんげんたん)”に含有されていたといわれております。
近代医学におけるプラセンタ療法は、1930年代、旧ソ連・オデッサ医科大学教授のフィラトフ博士が「プラセンタの埋没療法(組織療法)」を行ったことに始まり、この埋没療法を実践した多くの研究報告や論文が発表されました。日本の医師たちもこの影響を受け、1950年代頃よりプラセンタ埋没療法を始めるようになります。
そして、医療現場では1950年代から更年期障害や肝機能障害を治療する医薬品として厚生労働省より認可され、現在まで使用されてきた長い歴史があります。

プラセンタ療法の歴史

プラセンタの効果

新陳代謝を促進、自律神経やホルモンのバランス調整、免疫・抵抗力を高めるなど、さまざまな薬理作用を持っています。先に述べたように、プラセンタには豊富な栄養成分が含まれています。そしてこれらの栄養成分は化学的に合成されたものではなく、生物から自然に生成されていることが他の薬品と異なる特別なところといえるでしょう。

プラセンタで効果がある疾患(自由診療を含む)

内科系 肝炎・肝硬変、慢性胃炎、胃潰瘍、胃弱、十二指腸潰瘍、潰瘍性大腸炎、糖尿病、高血圧、低血圧、気管支喘息、慢性気管支炎、貧血、慢性疲労、習慣性便秘、など
婦人科 更年期障害、月経困難症の改善、便秘、冷え症、生理痛、不妊治療、乳汁分泌不全、高プロラクチン血症、など
皮膚科 アトピー性皮膚炎、発毛促進、じんましん、湿疹、ケロイド、シミ、そばかす、しわ、たるみ、ニキビ、美容、美白、若返り、など
耳鼻科 アレルギー性鼻炎、メニエール病、花粉症、など
整形外科 慢性関節リウマチ、変形性関節症、関節炎、神経痛、腰痛、五十肩、肩こり、など
泌尿器科 前立腺肥大、膀胱炎、など
眼科 角膜炎、アレルギー性結膜炎、視力低下、白内障、など
歯科 歯槽膿漏、歯周病、顎関節症
精神神経科 うつ病、神経症、自律神経失調症、不眠症、など
その他 精力増進、滋養強壮、疲労倦怠改善、男性・女性ホルモンバランスの調節、虚弱体質、病中・病後の体力回復、強壮、風邪予防、など (稗田憲太郎:胎盤漿療法より抜粋)
プラセンタで効果がある疾患

美容のためのプラセンタ療法

プラセンタは肌の色を白くする、しわが目立たなくなるなど非常に高い美容効果があり、それらの目的のためにプラセンタ注射が行われています。そのためプラセンタは化粧品成分としても人気があり、美白を目的とした化粧品の有効成分としても用いられています。
生体に必要なアミノ酸やビタミン、ミネラルを非常に豊富に含むプラセンタは、肌に潤いを与え、キメを整え、ターンオーバーを正常化して、健康な素肌を保つ働きをもっています。

プラセンタの美肌作用

美白 シミの元であるメラニン色素の生成を抑えると共に、シミ・くすみを取ります。
保湿 高い保湿力で、長時間しっとりとした肌をキープします。
細胞の増殖再生 新陳代謝を高め、ターンオーバーを正常化し、健康な肌をつくります。
コラーゲンの生成 肌の弾力を決めるコラーゲン生成をサポートします。
血行促進 血流を促し、健康で美しい肌をつくります。
抗酸化作用 老化の原因となる活性酸素の発生を抑えます。
抗炎症作用 ニキビや赤み、かゆみなどの炎症を抑えます。
抗アレルギー作用 免疫システムを調整・回復し、アレルギー反応を抑制します。
免疫賦活作用 免疫力を高め、強く健康な肌をつくります。
アミノ酸補給 皮膚細胞のエネルギー代謝を高めたり、細胞再生の材料を補給します。
プラセンタで効果がある疾患

プラセンタ療法の安全性について

体質により体にむくみが出たり、アレルギー症状が出たりすることがあります(使用を中止することで治ります)。
効果には一般的に即効性がありますが、持続性はありません。継続してコンスタントに注射をしていただくようになります。個人差はありますが1~2週間毎に受けられる方が多いです。

プラセンタ療法の注意点

プラセンタ療法を受けた後は献血(ご自身の血液を提供すること)ができなくなります。
プラセンタ自体に害があるわけではありませんが、これはプラセンタ療法を受けた方の献血を他者が輸血されることにより変異型クロイツフェルトヤコブ病に感染するリスクが0%とはいえなくなるためです。しかし、実際には製造過程で感染の安全対策は講じられており、プラセンタ注射によって発症した例はありません。(プラセンタ療法を受けた後でも輸血を受けることは可能です)。

プラセンタ療法を受ける手順

初診で受診をしていただきプラセンタ療法の説明を受けます。

同意書にサインをしていただきます。

プラセンタ療法を開始いたします。

数分経過を診させていただき帰院できます。

プラセンタ療法のご料金

1回(1アンプル)あたり税込み1100円です。別途受診料(初診料、再診料)がかかります。

プラセンタ療法のご料金