白内障とは水晶体が濁る病気のことです。
水晶体は目の中にあって、カメラの中にあるレンズに相当します。年をとるにしたがい経年変化で水晶体は濁ってきます。その他に外傷、放射線、ある種の薬物、糖尿病などの疾患も白内障の原因となります。
症状は目がかすむ、眩しい、近くのものが見えにくいことなどがあります。
治療は点眼もありますが効果は限定的で手術をすることが勧められます。手術をする時期は手遅れにならない限りいつでもできます。白内障による視力障害のために、あなたの生活や仕事に差し支えが出てきたら、手術を考えましょう。
当院では最新の設備と技術により手術用顕微鏡下で白内障の手術を行っております。
手術の手順は水晶体の袋の中央部を切除し、水晶体の核を超音波乳化吸引するか娩出するかして取り出します。水晶体を取り除いたのち眼の中に眼内レンズと呼ばれるレンズを挿入します（眼内レンズ移植術）。通常は眼内レンズを入れ替えることは生涯ありません。何らかの理由で眼内レンズを使用しない場合は、手術の後でコンタクトレンズか、厚い眼鏡を使用します。手術の所用時間は水晶体の状態により異なります。多くの方は数分から数十分程度で終了します。当院の手術の多くは日帰りで施行しています。
スタッフ全員、この目的のために最善を尽くします。しかしながら、手術結果の視力が手術の前の視力と変わらなかったり、前の視力より悪くなったりすることがあります。
その原因は、眼内の出血、角膜の浮腫、感染、創の癒着不全、網膜剥離、網膜浮腫、眼内炎、複視、緑内障、眼内レンズの脱落、後発白内障等があります。これらの合併症に対しては万全の処置を施行します。非常にまれに結果的に失明にいたる可能性のあることも記しておきます。
分からない事、心配なこと等は来院された際、医師又は看護師に遠慮なくお聞き下さい。また、少しでも異常を感じたらそのまま放置せず、ためらうことなく直ちに受診してください。
